悲しがってばかりはいられない。

hogodou2008-10-05

悲しがってばかりはいられない。
山崎裕監督作品『トルソ』は、編集中。
昨日は、差し入れを持って行きがてら、山崎監督と編集の大重さんの作業を覗く。山崎さんの撮影による映像が、美しい。いい感じだと思う。
急に立ち上がった新企画について、いろいろと考える。
キャスト、スタッフ…それよりも何よりも、どのような現場を作り上げるかが問題だと思う。
監督とも打ち合わせ。
脚本も詰めていかなければならない。
深夜、ひとりでビデオで『BU・SU』を見直す。
ヒロイン麦子が、文化祭で八百屋お七を人形振りで踊るシーンで、不覚にも涙してしまう。
東京国際映画祭でも追悼上映として『BU・SU』が上映されることになる。
この映画を初めて見た時、転形劇場の品川徹さんが父親役で出演しているのを見て、市川監督のキャスティングに震撼した記憶がある。会社物語の鈴木理江子さん(ハナ肇さんの奥さんを演じた。鈴木さんも転形劇場)にも驚いた。
青年団にいた安部聡子さんも、山口貴義監督の『恋のたそがれ』以外では市川さんの映画でしか出ているのを見た事がない。
不機嫌な少女を演じる富田靖子さんが美しい。
転校したばかりの麦子が、ちょっかいを出して来た男の子を思い切り腕で振り払うスローモーションがいい。
こういう一人の“女優”の誕生に立ちあうようなアイドル映画って、最近見てないな、と思う。
今日は、新企画のイメージを作る為に、谷中、根津、千駄木あたりをウロウロ散歩をし、路地裏の猫を追いかけ回す。
何年かぶりの谷中の変貌にちょっと唖然。
根津はいい感じだった。
津野海太郎さんの『おかしな時代『ワンダーランド』と黒テントの日々』を読む。
草野大悟さん、岸田森さん、村松克己さん…みんな大好きな俳優だった。
でも、みんな足早に逝ってしまったのだ。
夜になって、雨。小林信彦さんの『私説東京繁盛記』を再読。