こうしてわれわれはまたも孤独だ。

hogodou2008-05-14

とにかく阿呆のように眠い。
眠い上に、まだ腰が痛い。これは何か関係があるんだろうか…。と言ったら、ユーロスペースのHさん曰く、ストレスと疲労、そこからの逃避だよ、俺もそうだったもん、今もそうだけどさ、と。そうかも。おまけに肩まで痛い…。
ここ数日寒いからな、それに雨だし。雨だから眠いなんて、それじゃ猫だ。
西荻窪の古本屋さん、音羽館の広瀬さんが一家で本を引き取りに来てくれる。幼い広瀬ジュニアも前回に引き続き登場。部屋を見回し、こんなに本が集まって大変だねぇ、と宣う。これには、その場にいた大人たちは苦笑するしかない。
眠いので本を読んでいても、すぐに眠りこけてしまう。
それでもバリー・ギフォードの『ナイト・ピープル』読了。続けて三部作の第二部である『アライズ・アンド・ウォーク』へ。そう言えば、ベルナルド・ベルトルッチが、ダシール・ハメットの『血の収穫』を映画化するって計画を持っていたことを思い出して、『ベルトルッチ、クライマックス・シーン』をパラパラ。エンツォ・ウンガリとドナルド・ランヴォードによるベルトルッチのインタビュー。幼い頃から『ラストエンペラー』までのロング・インタビューが収録されている。この本のスチールを眺めていると『1900年』が無性に見たくなる。どのスチールも素晴らしい…。
そう言えば、先日のセリーヌの『なしくずしの死』は、手近にあった河出文庫の版からの引用である。訳は高坂和彦さん。原文が読める訳ではないので、翻訳の善し悪しは分からないが、どうも『なしくずしの死』は、集英社の「世界の文学」版で親しんでしまっているので、しっくりこない。集英社版の訳は、滝田文彦さんである。
「こうしてわれわれはまたも孤独だ。すべてはこんなにも遅く、重く、もの悲しい… もうじきわたしは年をとるだろう。そしてついにはこれも終わりになるだろう。わたしの部屋にはおおぜいの連中がやって来た。やつらはいろいろなことを言った。たいしたことじゃなかったが。そして出ていった。やつらはめいめい世界の片隅で年をとり、惨めで、のろくなった」
この一節を何度読んだか分からない。