明日から『砂の影』が公開!

hogodou2008-02-01

ロッテルダム国際映画祭に参加していた甲斐田祐輔監督は、無事帰国した様子。様子っていうのは、今日は携帯電話を家に忘れたため、後でメッセージを聞いたのだ。キラ・ムラートワ監督の新作は、見られたよう。ちょっと羨ましい…。ともかく、明日から渋谷ユーロスペース『砂の影』が公開になる。舞台挨拶もあるので、お時間がある方は是非いらしてください。
昨年の夏以来、『砂の影』をめぐって、随分いろんな事を考えたし、いろいろな本を読み返すことになった。8mmでもまた作品を作ってみたい。今回は、甲斐田祐輔監督とたむらまさきさん、菊池信之さんといった顔合わせだったが、当然他の監督、キャメラマン、音響の方と作れば、まったく別のアプローチがあるはず。数本揃えば、その作品と作品の間から、8mmという今となっては未知のフィルムの可能性が浮かび上がってくるはずなのだ…。
今日は、菊池信之さんのスタジオにタナダユキ組『俺たちに明日はないッス』の音を聞きに行く。
しかし、眠い。山手線で落ち、引き続き東武東上線でも落ちる。
寒ければ、眠いし、暖かくても眠い。これじゃ、単に眠いだけじゃないか…。しかし、作品を見始めると眠いどころではない。菊池さんのアプローチは独特で、深い作品解読から音を構築していくのは、シンクロの『俺たちに明日はないッス』でも、シンクロではない『砂の影』であっても変わらない。5時過ぎにワンロールずつ見始め、ロールごとに作品を音の関係を検討していくと、終ったのは10時半過ぎ。しかし、後半の音作りが面白く、確かな手応えがある…。
寒い寒いと言いながらも、自転車通勤の日々。聞いていなかった“かえる目”の『主観』を聞く。“かえる目”は、『浅草十二階 塔の眺めと のまなざし』などの著書で知られる細馬宏通さんと宇波拓さん、中尾勘二さん、木下和重さんによるアルバム。細馬さんが歌詞と曲を書き、歌っている。傑作である。宇波さんは、沖島勳監督の『一万年、後…』のサウンドトラックを担当してから、“合唱”にはまったそうだが、今回も合唱がちょっとある。『一万年、後…』のサントラが聞きたくなる。
移動中、巌谷國士の『シュルレアリスムとは何か?』再読。まっ、すぐに眠ってしまうのだけれど。