A HAPPY NEW YEAR!

hogodou2008-01-02

あけましておめでとうございます。
このブログも、始めて1年がたちました。タイトルとかちょっとだけ変えてみました。今年もよろしくお願い致します。
年末からずっと掃除。猫がその回り興奮してを走り回る。やれやれ。西荻窪音羽館さんにお願いして、31日に本を引き取ってもらう。音羽館のHさんは、家族連れで来て下さる。小さな息子さんも、本を運ぶのを手伝ってくれる。可愛い。今年も変わらずよろしくお願い致します。
たまたま入った古本屋さんで、『舞台美術 手塚俊一の仕事』を見つける。
懐かしい…というより、ずっと頭からこの人の仕事が頭から離れたことがなかった。学生時代、この本をいつも本屋でめくっていた。隣には朝倉摂さんのステージワークの大きな本があって、その本と『舞台美術 手塚俊一の仕事』をいつも立ち読み。当時の定価を見ると3800円。そのお金がなくて、毎日のように本屋に通って、この本を見ていた時期があったのだ。早稲田小劇場の『劇的なるものをめぐって2』の無数の障子が吊るされた舞台美術。そして、何より秘法零番館の『食卓マル秘法 溶ける魚』のトタンを使った舞台美術に魅せられていた…。
もっとオブジェを見た方がいいな、とは、当時僕たちの舞台美術を担当してくれていた斎藤英則さんから言われた言葉だった。オブジェ、オブジェ…呪文のように唱えながら、その意味が掴めそうで掴めなかった。斎藤さん、今は、少しだけその意味が分かるような気がします。あの頃は、あんなに好きだった手塚俊一さんの仕事も、よく分かっていなかった…。
手塚さんは、1984年、39歳で病没したとあった。本が出たのが、86年。斎藤さんも、数年前に癌で逝ってしまった。年始早々、人が亡くなった話で、すみません。障子が重力から解き放たれ、浮遊し、舞台から外へ舞い上がっていくような『劇的なるものをめぐって2』の装置プラン画が表紙に飾られた本を撫でるようにして買って帰る。