デュラスを読んでいる…。

hogodou2007-12-09

なんだかバタバタと日々が過ぎる。
いよいよ年の瀬なのだ。年の瀬ついでに、『暗殺・リトビネンコ事件』と『かぞくのひけつ』が仲良く揃って、渋谷のユーロスペースで、12/22(土)公開。最後の最後まで気が休まらない。
甲斐田祐輔監督作品『砂の影』の試写状を書く。
書いたらマルグリット・デュラスが読みたくなって、ずっとデュラス。
河出から前に出ていた『マルグリット・デュラスの世界』は、彼女の世界が概観できて好きだ。
「この家のことや、この庭のことなら、何時間でも話せる。私は何もかも知っているから。古い扉がどこにあるか、みんなわかっている。池を囲む壁、草木のこともすべて、雑草だって、一本一本がdこにあるかわかる、何もかも」
いつも、この冒頭にいつも惹かれる。そして、この本の中に、すっと入って行ける。
「私は、もし何もしないでいることができるなら、何もしないだろうと言った。私が書いたり、映画を撮ったりするのは、何もしないでいることができないから。つまりは時間つぶし。決して正当化される行為ではない。正当化される行為、それはおそらく自殺することだ。この無為に、存在という、このとてつもない不条理性に敢然と立ち向かうこと。こんなふうに、たったひとりで。何も持たず。何もせず、何も愛さずに。」
小説を書くことも、映画を撮ることも、無為と深く関わっている。
『アウトサイド』を読む。
パリの裏町で生きる人々や、新聞の三面記事に取材したエッセイ集。
彼女が書いた『ヴィオルヌの犯罪』が好きだ。
『デュラス戯曲全集』の2巻目に収録されている。実際に起きた事件をもとにした戯曲である。
砂の影』のたむらさんの映像は、家庭用のテレビには対応しない。スピーカーは菊池さんの音についていけない…。部屋の小さなテレビで『砂の影』を再生しながら、劇場で見てもらえたら楽しんでもらう事ができるはずだ、と思う…。
カルロス・ダッレッシオの『インディア・ソング』を聞く。試写状を書いている時には、ビートルズばかり聞いていた。『インディア・ソング』の次は、ジョン・フルシアンテ