生き残ったのは…。

hogodou2007-11-26

今日は、少しだけ嬉しい事がある。
こんなことで、みんなの努力が報われるような気がするのだ。
詳しい事は、まだ公表できない。
その時期が来たら、ご報告します。
ささやかなながら祝杯をあげるような出来事だった。嬉しい。
ロンドンでは、リトビネンコ氏の殺害から1年たち追悼集会が、遺族も参加して開かれたという。東京でも23日に小規模ではあるが、追悼集会があった。『暗殺・リトビネンコ事件』を見るたびに、暗澹たる気持ちになる。ロシアという理想と幻滅の間を大きく揺れ動いた国は、どこへ向かうのだろう? しかし、連日テレビで垂れ流される茶番のような日本の政治劇にもうんざりしているのだ。

渋谷から大型書店が消えてしまった。ブックファーストが渋谷店を撤退して、2フロアだけの店舗になってしまってからというもの、本屋に苦労している。学生時代から、本屋をウロウロしながら、ものを考える癖があるのだ。だから、打ち合わせで池袋や新宿、銀座に行った時には、当然大型書店をうろつくことになる。偶然、『spin』という小さな雑誌を見つける。2号である。鈴木創士さんと中島俊郎さんの対談が掲載されている。それよりも、鈴木さんの小説「幻脚記」が掲載されているではないか…。

関西在住の鈴木さんとは、お電話でしか話した事がない。
『アントナン・アルトーの帰還』『魔法使いの弟子』『中島らも烈伝』…。エドモン・ジャベスや『アルトー後期集成』の翻訳家でもある。『中島らも烈伝』を読んだ時には、感動して、すぐに電話をしてしまった…。「幻脚記」もいい。連載2回目のようだ。1回目が読みたい…。

「…若い頃、何を考えていたかっていうと、自分の人生や世界に意味があるのかどうか、それだけが知りたかった。はっきり言って、意味ないんですよね。ずっと死なずに生きてきたんですけど何の意味もなかった…」

意味なんかない。
鈴木さんの回りでは、ずいぶんとたくさんの人が亡くなった。『中島らも烈伝』を読めば分かる。中島らもは、その死の直前に鈴木さんにこう言ったという。
「生き残ったのは俺とお前だけだ」
でも、意味なんかない。

今日も長谷川健一の『星霜』を聞く。