長谷川健一を聞く。

hogodou2007-11-25

近況などをつらつら。
大変な事があって、青くなる。さすが後厄は怖いと、一瞬立ち竦むが、気を取り直す事にする。まだやるべきことは、いくらでもある。
タナダユキ組は、ラッシュ。編集部が作業に入り、28日頃には一度目の編集ラッシュを見る。
ゆっくりと洲之内徹の著作を読み返すことにした。まずは『気まぐれ美術館』から。凄い文章だと改めて思う、全然関係ない事を書いているようなのに、文章を終わりまで読むと、その回に取り上げていた絵が愛おしくてたまらなくなっている…。杉本鷹さんの絵が見たくなる。
打ち合わせの間に時間がポッカリ空いたので、ワタリウム美術館にて「南方熊楠の見た夢 クマグスの森展」を駆け足で見る。十二支考の「虎」のための草稿に感銘を受ける。粘菌の展示がある。その美しさに陶然とする。数年前、山本政志監督から未完の映画『KUMAGUSU』の30分ほどのフッテージをテレシネしたビデオをいただいた。撮影は、たむらさん。町田町蔵が熊楠を演じていた。素晴らしい映像。また見たくなる。
ずっと気になっていた貫井徳郎の『慟哭』を読む。レトリックよりも、ラストが素晴らしいと思う。「恥辱だけが生き延びていくような気がした…」とはカフカの『審判』のラストだが、この小説のラストで、この声が響くような気がした。
谷川健一の『凍る炎』『星霜』を聞く。京都のミュージシャン。弾き語り。そのくらいしか知識はない。凄くいい。『星霜』の1曲目「やまいとオレンジ」にしびれる。“ふちがみとふなと”の船戸博史さんがコントラバスやチェロをバックで弾いている。彼が、プロデュース、バンドのアレンジをしているのだ。
やまいとオレンジ/お口にくわえて/二人で朝まで死んでいようか/春に憧れてケリをつけたら/足りないものを笑っていようか」
ファルセットが美しい。「凍る炎」のドラムも、やはりいい。
やまいとオレンジ」を何度も聞く。