まだまだ風邪が…。

hogodou2007-10-17

まだまだ風邪がひどくて…かなわない。
なんかどうなんだろう、これ。
いい加減もう3週目くらいなのだ。
この間に、タナダ組は10/30のクランクインを目指して、ちゃくちゃくと準備が進んでいる。今日からは、若いキャストたちによる本読みとリハーサルが始まった。こちらは、それを横目に予算表とにらめっこの日々ではある。
全編8mmで撮影された甲斐田祐輔監督の『砂漠(仮)』もラストスパートという感じになってきた。今は菊池信之さんが音の仕上げの真っ最中である。11月の上旬には本編集をやって、デヴィット・シルヴィアンのツアーに帯同している音楽の渡邊琢磨さんが東京に戻ってくるのを待って音楽録音。完成するのは、11月中旬だろうか。来週は、たむらさんと菊池さんのスタジオに音の作業を見に(聞きに?)行く。楽しみ。8mmはシンクロカメラではないから、同録ではない。オンリーやアフレコで録った音をもとに、すべての音を菊池さんが構築している。監督によれば、すごく面白くなっていて、菊池さんが一番楽しんでいてくれているとのこと。ありがたい。
そうこうしているうちに、配給と宣伝を担当している『暗殺・リトビネンコ事件』のアンドレイ・ネクラーソフ監督が、プロデューサーのオルガさんと共に来日。短い滞在だったけれど、「鬼」と呼ばれるほど取材をうけてもらった。リトビネンコ事件とは言うまでもなく、昨年、ロンドンに亡命中だったロシアの元FSB中佐アレクサンドル・リトビネンコ氏が、何者かにポロニウム210を飲まされて毒殺された事件である。ネクラーソフ監督は、当初『反乱者たち』というようなドキュメンタリーを構想し、ロンドンでリトビネンコ氏を取材。その直後に事件は起こり、映画は急遽チェチェン戦争とプーチン政権の闇の部分、政府の腐敗を告発していたリトビネンコ氏をめぐる映画としてまとめられた、と言う。もちろん、生前のリトビネンコ氏をはじめ、やはり何者かに暗殺されたジャーナリスト、アンナ・ステパノーヴナ・ポリトコフスカヤさんも映画には登場する。
映画を見ていると、切なくて必ず泣きそうになるシーンがある。
ソ連邦の崩壊から、もう10年以上が経つが、まだ何も精算されていない。
今ニューヨークで公開されているクローネンバーグの新作もロシア・マフィアを題材にしたものだと聞くが、あの頃から何一つ終ってはいないのだ。
ともあれ、ヘトヘトである。
このところずっと、ちょっと興味があってドクター・キリコ事件関連の文献を読んでいた。
明日からは、亀山郁夫さんがお書きになった『『悪霊』神になりたかった男』を読む。
「カレラハジツニヨクワラウ、ワライスギル、トホウモナクワライスギル…」