スタッフの顔が見えてくる。

hogodou2007-08-15

いろいろなことがある。
落ち込む事もあれば、嬉しい事も…。
甲斐田組で撮影したフィルムが、アメリカでの現像が終わり、日本に到着した連絡を受ける。ドキドキする。8mmは、この瞬間がいい。どんなふうに映っているんだろうか? 映ってなかったどうしよう、とか。デジタルでの撮影では味わう事の出来ないときめきでは、ある。明日は各所に連絡をする。
あるプロジェクトのために、S社のAさんと顔合わせ。
こちらはチャリ通勤である。西麻布辺りにあるS社に到着した時には、まるで風呂にでも入ったように、汗でビショビショになっている。デトックスと笑ってみるが、体力が消耗してヘトヘトである。この暑さで、チャリ通勤は考えものだとも思うが、いたしかたがない。しかし、冷房で冷えるのがかなわない。打ち合わせ前にひと風呂浴びたいところだが、そんなわけにもいかない。
事務所近くの喫茶店に戻って、続けざまに人に会う。
タナダ組が始まるのだ。偶然会った人もいるのだが…。
まずカメラマンでお願いしたかったIさん。この方しかない、と思っていたのだが、別作品のスケジュールがズレこんで今回は不参加がほぼ確定。しかし、これから幾つもご一緒したい人だ。Iさんがロマンポルノの撮影助手時代の話を聞く。藤田敏八監督の『ダブルベッド』、小沼勝監督の『ベッドイン』…どちらも大好きな作品だ。森勝さん、山崎善弘さんといったキャメラマンが、ロマンポルノの撮影というフィールドで様々な実験…というか工夫をしていたという話が面白い。ロマンポルノを撮影するということは、どこかゲリラだったから、とIさんは笑う。カビだらけのレンズを、回想シーンの撮影のためにわざわざ使った事、スチールカメラのためのフィルムを無理矢理カメラに入れて回した事、森さんや山崎さんがゴダールが使用してたカメラと同じカメラを好んで使っていた事などなど…。オプチカルやCGなんか使わなかった。デジタル処理なんてなかったけど、こういった処理とは映像の意味合いが全く違う。話が尽きない。衝撃的だったのは、レンズ前に黒を貼って、針で穴をあけ、ピンホールカメラにして撮影した話。『ウホッホ探検隊』でも丸池さんがしてたよ、とIさん。へぇぇ。昔見たけど、全然覚えてない。もう一度見よう。
Iさんと小さな現場の面白さについて話す。Iさん、最近撮影した現場を16mmで小さな現場を作りたかったのだが、有名女優の参加などなどの諸条件で大きな予算の映画になってしまい、すごく残念だったと言う。そういう映画やりましょうね、あんまり儲からないけど(笑)。
続けて、今回美術を担当してもらうTさんとも打ち合わせ。事務所に戻って、スチールのM氏、編集のM氏に電話で参加を依頼。段々、スタッフの顔が見えてくる。
ロカルノ映画祭で金豹賞を受賞した渡辺真起子さんに、おめでとうの電話。
森敦、読みたかったけど、全然その暇なし。アイデア/ダイアグラム・地図作成法を買う。