8mmフィルム

hogodou2007-06-21

暑い…うえに眠い。
暑さで体力を奪われているような気がする。腹が減っては眠くなり、くちくなったと言っては眠くなる。これじゃ、ただ眠いだけじゃないか…。考えてみると、高校以降ずっと眠いような気がする。人生の2/3は眠いんじゃないか?
甲斐田祐輔組の打ち合わせが続く。
出資会社と監督の顔合わせ。その後は、監督は特殊メイク(1カ所だけある)の打ち合わせ。甲斐田組は、今回全編を8mmで撮影する。DVでもHDでもない。8mmフィルムである。しかも、長編。長崎俊一監督の『闇打つ心臓』に関わったときから、やってみたいと思っていた。
撮影のたむらさんも、8mmは初めてだと言う。
私が関わった『闇打つ心臓』は、18歳ぐらいの時に文芸坐ル・ピリエで見た8mm長編映画『闇打つ心臓』の続編とでも言うべき作品だった。20年ぶりで8mmの『闇打つ心臓』を見て、いろいろなことを思い出した。8mmの自主映画小僧だった10代の頃、こんな映画が撮りたいと思ったのだ…。
もちろん、現在でも8mmはPVやCMなどで、主に回想のような場面の効果を出すために使用されてはいる。自主映画などで8mmで使用して、デジタルで仕上げられる作品もある。しかし、コダックやイマジカに聞くと、業務用として使用したくても、日本にはほとんど資料やデータがない状態で、技術者もよく分からないことが多いと言う。
少し前に、フジフィルムの8mmフィルムの生産中止が決定して、存続のための署名が行われ、もちろん署名もした。結果は5年間の延長。
しかし、延びたところで、その可能性を追求しなければ何にもならない。今回は、フィルムはコダックを使用する。ネガのタイプ。フランスでは、まだCMの撮影をこのフィルムでやっているのだと言う。
8mmを、たむらまさきさんが撮影し、照明を平井元さんがあてる。どんな映像が出来上がるのか、楽しみだ。甲斐田監督の台本も、そのために書いたものだ。8mmには、まだまだ未知数の可能性がある。それを今回いろいろ試してみたいと思うし、また別の監督とカメラマン、照明で、映画を撮ってみたいとも思う。
8mmって、フィルムのテクスチャーが出て面白いよね、と、鈴木卓爾監督とも話す。ソクーロフの映画、『静かなる一頁』みたいな感じ。『ロシアンエレジー』もそんな感じ。エロによく合うかもしれないよね、思わず長電話になる。楽しそうだ。お互い8mmが好きなんだと思う。
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