仙台のことなど

hogodou2007-06-05

仙台へ日帰りの打ち合わせ。
奥原監督の新作のための仙台打ち合わせが、2週間に一度続いている。
今日は、仙台郊外にあるスタジオへ。HDの編集ができ、5.1chanのMAルームがあって、セットが組める…。地下鉄の終点でスタジオの方が迎えに来てくれていて、車に乗る。仙台は、いつも気持ちがいい。緑が美しい。郊外の住宅街の左手に芝生が広がっている。ゴルフ場ですか? いいえ、ここがスタジオです。あっ、そうですか…。素晴らしいスタジオの施設を見学させていただく。駅前に戻り、各社集合して打ち合わせ。5社が一同に介しての顔合わせは、今回が初めて。今日は、新作に取り組むための基本姿勢の確認という感じ。
間を縫うように、甲斐田組の連絡関係、タナダ監督や、タナダ組関係の電話が入る。
昨日、『佐谷画廊の30年』を読了する。佐谷和彦さんが描き出す瀧口修造の後ろ姿が印象的で、瀧口さん自身が書いた文章が読みたくなる。『余白に書く』を鞄に入れて、家を出たのだ。電車の中で、まず「物々控」という文章を開く。この文章には、なぜかいつも勇気づけられてしまう。
「この社会には、過度の量産のためも用途を失った、孤独で、惨めな物たちもある。一方、たとえば尖鋭に研ぎすまされた機械が、まったく別の天体に堕落した瞬間の、烈しい価値転換を想ってみるがよい。だが、私のところでは、いま緩慢に、物たちのざわめきを聞くことができる。
しかし、かれら物たちのすべてが、私の認識の枠のなかで、飼い馴らされ、おとなしくしているわけではない。ある物たちは絶えず私に問いかける。いや、私に謎をかけるのである。
私はかれらを鎮めるために、言葉を考えてやらねばならない。それがいまかれらに支払ってやれる私のせい一杯のものだ。」

今日のiPod Battles『Mirrored』