田村正毅さんと久しぶりに会う。

hogodou2007-04-13

相変わらずバタバタ。忙しいけれど、金はない…。
午前中、某ファンドにて打ち合わせ。とても興味深い話を聞く。成立すれば、とても面白い。勉強になる。担当の方と、トマス・ピンチョンから川又千秋までSFの話に脱線。いつものことでは、あるけれど。その後、甲斐田祐輔監督と共同プロデューサーと三人で、企画中の新作の問題点の打ち合わせ。わたしたちの作品は、離陸する事が出来るだろうか? 状況は日々変わって行く…。事務所に帰って、あんな仕事やこんな仕事。
夜、田村正毅さんに会う。ゆっくりお話しするのは、それこそ譲さんのお通夜以来か…。打ち合わせをしつつ、いろんな話。楽しい。でも、どんな話をしたのか、うまく書く事が出来ない。俳句の事。田村さんが撮影を担当した作品の様々なシーンについての話。例えば、『火まつり』の太地喜和子さんが金を数えるトイレの撮影について。例えば、『ユリイカ』の冒頭、道の向こうからバスがやってくるシーンの撮影について。例えば、『のんきな姉さん』の雪原を歩く姉弟をとらえたロングショットの撮影について。未完に終わった『熊楠』の撮影について。田村さんが今読んでいる本のこと。キース・ジャレットのことなどなど…。音楽で時々、指揮者やピアニストが鼻歌をうたっているようなことがありますけど、田村さんは撮っていてそういうことないんですか、と後から合流したW。ありますよ。でも、シンクロで撮ってますからね、それは鼻歌じゃなくて、わたしなりにあるわけです…と田村さん。その話のどれもが、カメラマンのエモーションについての話だと言っていい。事務所に戻ると、楽しそうな顔をしていると冷やかされる。田村さんと話すのが、楽しいんだから仕方がない。
今日のiPod アルボ・ペルト『Tabula Rusa』
二日続けて、これを聞いている。弾いているのは、クレメールとキース・ジャレットキース・ジャレットは、バッハを弾いてもいいんですよ、と田村さん。彼が弾いたバッハのゴルトベルク変奏曲が聞きたくなる。