『16』完成します。

hogodou2007-04-11

奥原浩志監督の『16』が、いよいよ完成します。
明日の初号に向けて、奥原監督と菊池信之さんの作業は、この深夜も続いている。明日の試写には、主演の東亜優や寮の友達役で出演してもらった中別府葵が見に来る予定。この作品は、実際に16歳である東に、奥原監督が取材して、女優になろうとするひとりの少女の日々を描いた作品。現実の東や『赤い文化住宅の初子』と《だまし絵》のような関係でもあり、奥原監督が描いた『イヴの総て』や『Wの悲劇』とでもいうようなバックステージものでもあったりする作品なのだ。もちろん、ひとりの少女が、幻滅と憧れを揺れ動きながら日々を歩いてゆく、瑞々しい映画でもある…。
タナダユキ監督の『赤い文化住宅の初子』のマスコミ向けの試写も連日満員が続いている。嬉しい。入れなくて30人くらいの方を帰してしまうのだが…。今日は、タナダ監督の新作を一緒に作ってくれている脚本家のKが見てくれる。Kは、素晴らしい脚本を書いてくれた。試写が終わった後、Kとちょっと打ち合わせ。
今日は、甲斐田祐輔監督とも新作の打ち合わせを数時間。脚本の直しのこと、キャストのこと、ロケのこと、作品の方向性についてなどなど。6月のクランクインに向けて、また慌ただしい日々が始まる。小さいけれど、とても贅沢な作品になりそう。そういう小品が好きなのだ。
このところ堀辰雄を読んでいる。『風立ちぬ』…。凄い小説だ。「すげぇ」と思わず口に出してしまう。甘いだけだと見くびると、火傷をする。これじゃ、ストローブ=ユイレの映画じゃないか、と震える。
今日のiPod TORBJORN ZETTERBERG『krissvit』
相変わらず、この数日はこればかり。