だんだん出来上がってくる

hogodou2007-02-22

またまた久しぶりの日記です。
奥原浩志監督の『16(仮)』は、ちゃくちゃくと編集がすすんでいる。今までバラバラだったパーツが、次第に一本の映画として誕生しつつあるこの瞬間が好きだ。先週末に一度目のオールラッシュ。いい絵が撮れている。ラストあたりのサキ(東亜優が演じる主人公の少女の名前)とヤマジ(柄本時生が演じる少年)のくだりにぐっとくる。東さんは半年前にタナダユキ監督の『赤い文化住宅の初子』で、時生くんはちょうど1年前に足立正生監督の『幽閉者』で一緒に仕事をしたばかりだが、もう大人の女性や男性の顔を垣間見せている。16歳の少女と17歳の少年。お前ら、すぐに大人になっちゃうのな、と切ない気持ちになってしまう。でも、二人の貴重な一瞬が撮れたのではないか…。今週は、この作品のリテイクをやったり、東さんとは『初子』のポスター撮影もした。
『初子』は、マスコミ試写に向けての準備。宣伝部は、毎日夜遅くまで打ち合わせやら何やらで過酷な日々を送っている。それでも、チラシや試写状ができあがって一喜一憂しているこの時期は、映画の第二の誕生とも言うべき瞬間で、しんどいのだが、これもまた悪くない瞬間だと思う。
今週2本、新しい企画が動き出す。それから、タナダ監督、奥原監督とも次回作が動き始めている。
宿題は多いのだが、また始まるということだ。
深夜、惚けたようにロブ・ニルソン監督の『シグナル7』を見る。この映画は、劇場では公開されず、ビデオだけ発売された。傑作。中古ビデオ屋で見つけたら、買っちゃって下さい。ダウンタウンに生きるタクシードライバーたち。「夜明けだ…」と呟いた後、暗闇の中から聞こえている嗚咽。白みはじめる窓…。

今日のiPod John Fahey『THE BEST OF JOHN FAHEY1959-1977』