富樫さんも…。

hogodou2007-08-29

富樫雅彦さんも逝ってしまう…。
こんなことばかり書いているような気がする。フリー・ジャズを聞きはじめた高校生の頃、一番良く聞いていたのがなぜか山下洋輔の『マル・ウォルドロンに捧ぐ』と富樫さんの『スピリチュアル・ネイチャー』だった。別に理由はなかった。特に選んだ訳ではないのだが、偶然この2枚を繰り返し聞いていた。富樫雅彦カルテットの『WE NOW CREATE』を、深夜何度も聞いている。
甲斐田組『砂漠(仮)』は、編集に突入。
1日には、大重さんが繋いだ編集ラッシュを見ることになっている。楽しみだ。
バタバタと忙しく毎日が過ぎる。5本も打ち合わせをしていると、最後にはだんだん自分が何を喋っているのか分からなくなる。キャパがオーバーしているのだ。しかし、いかんともし難い。同じ喫茶店で連チャンなんてことも多い。渋谷のパルコパート3の1Fにある喫茶店さんには、すごくお世話になっている。いつもすみません。
こういう毎日を過ごしながら、甲斐田組以降、少し自分の映画に対する取り組み方が変わって来ているのが、分かる。ちょっとヤバイ気もするが、今はその事とつき合おうと思っている。変わったと言っても、何もかもを変えてしまうわけにはいかないのだから。
金曜日には、恒例になったフリーペーパー「プリクル」のためのインタビューが、リトルモアの編集部であった。照明の熊谷秀夫さん、美術の小澤秀高さんに続いて、今回は撮影部。スタッフに聞くというページなのだが、『サッド・ヴァケイション』の公開も近いということで、たむらさんに話をという編集部のリクエスト。改まると話しにくいな、と思いつつ、たむらさんと話す。『サッド〜』の話というよりは、たむらさんのカメラマンとして初期から、たむらさんの映画の撮影に関する、“いろは”の“い”とでもいうような話で2時間くらい話す。劇場などに置かれているので、是非読んでみて下さい。
インタビュー後、渡辺真起子さんとも合流して、飲みに行く。
渡辺さんは、常識的な時間に帰るも、そのあと5時まで。普段は飲まない。ひとりでも飲まない。が、たむらさんと話をしながら飲むのは、特別。『竜馬暗殺』の現場を、宮川一夫さんが見に来ていた話が印象的。僕のことなんか見ているはずがないのに、背中に宮川さんを感じてしまって、その日撮ったカットは、ちょっとおかしいんです、とたむらさん。週末、『竜馬暗殺』をDVDで見る。好きな映画。モノクロの粒子がいい。最後の竜馬が殺されるシーンが好きだ。凍てついた血が流れる…。
竜馬暗殺』を見たら、無性に月岡芳年の浮世絵が見たくなり、本棚をひっくり返す。月岡芳年の無惨絵から、芥川龍之介の流れる。『蜃気楼』『歯車』を読む。
準備中のタナダ組のスタッフがほぼ固まる。